明確な価格体系で地域の方々にWebサイトを提供

お話ししてくれた方:野口 雄介さん(代表取締役)
会社名 | 株式会社スタンダード |
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代表者 | 野口 雄介 |
業種 | Webサイト制作 |
事業概要 | Webサイトの制作・運用保守。「安く・早く・品質はしっかりと」がモットー。 |
設立 | 2008年4月 |
所在地 | 東京都千代田区(本社) |
企業サイト |
https://standard-co.jp/ https://www.fukushima-web.com/ |
創業のきっかけ
地域の方々の
お困りごとを解決したい

父方一族が事業を営んでいたこともあり、子どもの頃からいずれは独立することを考えていました。そのため、会津大学在学時から、先輩らが起業したベンチャーでシステム開発のアルバイトをしたり、また、当時の創業社長が所属する地域の経営者の集まりや経営に関する勉強会等にも積極的に参加していました。会津大学卒業後はSE(システムエンジニア)として横浜や都内で働いていましたが、アルバイト時代お世話になったベンチャーの社長からお声がけをいただき会津に戻り、改めて地元の企業と交流していくなかで、パソコンやインターネット、特にホームページに関してお困りの方が多いことに気付きました。その当時はホームページ制作の価格が分かりにくかったり、デザインや品質に難のあるサイトも多かったりしました。この課題を解決するために、まずは個人事業主として「低価格・高品質をコンセプトにしたホームページ専門の制作会社」を立ち上げました。大学時代から知り合いのお店のWebサイトを作成していた経験もあったので、この事業ならすぐにお役に立てるだろうと考えました。
創業時に工夫したこと、大変だったこと

信頼の獲得と
方針転換のジレンマ
当時の地方企業はインターネット関連の企業に対して懐疑的な見方をする方も多く、まずは信頼できる事業者だと思ってもらうところからのスタートでした。顧客を何度も訪問し、ときには利益度外視のサービスも提供。そうして認知度・信用度を積み上げていきました。その後、品質を維持しながら企業として利益を上げていくために「訪問せず、メールやネットでヒアリングし、制作を任せてもらう」というWebのみで完結する制作スタイルに転換しました。これは起業当初と真逆の方針だったので周知・徹底に苦労しました。そんななか、会津大学発ベンチャーの称号や、会津大学内(UBIC)に拠点があることは、お客様に信頼感や安心感を持っていただくのに非常に効果的でした。また、この方針は、その後のコロナ禍での対面が制限された時期にも、お客様に変わりなくサービスを提供する上で大きな効果を発揮しました。
現在の状況
価格とサービスの明確化で
地域に浸透

創業当時は主力サービスのWebサイト制作以外にも、ECサイトの制作保守やリスティング広告の企画・運用、Webマーケティング等、インターネット関連の相談を幅広く請けていました。しかし現在は事業の最適化・効率化のため、ホームページ制作に注力しています。地域に密着した「福島ウェブ」「仙台ウェブ」等を主力サービスとし、Webのみで完結する特徴を活かした全国向けの「まるごとおまかせHP制作パック」も展開しています。お陰様でこれまでに約600のサイトを作成し、2020年には東京オフィスを開設、法人登記することになりました。
創業してよかったこと・今後の目標

地方企業により
最適なソリューションを
私がこの仕事を始めた当初は、地方で信頼できるホームページ制作会社を見つけるのは簡単ではありませんでした。オーダーメイド制作が主流で、価格も不透明ななか、当社がWeb制作の価格を明示しひとつの指標を作れたことは意義があったと思います。しかし、まだまだホームページがない企業も多くありますし、各種SNS、ノーコードツール、生成AIなど、インターネットで情報を発信する手段・サービスが多様化・複雑化している状況もあります。今後も、低価格で高品質なホームページ制作を主軸にしながらも、地方企業にとって最適な、シンプルかつ効果的なソリューションを提供できるよう、サービスの改善をしていきたいと思っています。
取材・撮影場所:会津大学先端ICTラボ(LICTiA)
※記事の内容は取材当時のものです