スタートアップ・起業支援

みんなが楽しく生きていける心の健康づくりを

お話ししてくれた方:橋本 志穂実さん(CEO)

会社名株式会社ブランチズム
代表者橋本 志穂実
業種システム開発
事業概要アプリ開発・運営/Web開発・開発支援/イベント運営/コミュニティ運営など。「境のない世界の実現」がビジョン。
設立2021年12月
所在地福島県会津若松市
企業サイト https://branchism.com
UBICの支援
会津大学発ベンチャーの称号付与
UBIC研究開発室・ブース型オフィスの利用
先端ICTラボのプロジェクトルームの利用
先端ICTラボのリソースの利用
会津大学の住所を法人登記の住所として利用
起業相談
特許相談
その他

創業のきっかけ

心の健康に
役立つ技術を形に

学部ではヘルステックの分野を研究してきました。健康百年時代を目指す取り組みはたくさんありますが、私は心の健康を百年まで延ばすことを目指しています。私自身、コロナ禍で社会から離れた時期に、心身に不調をきたす経験をしました。そんなとき、人と関わる機会があったことで自分のリズムが戻るのを感じました。決まった時間に誰かと挨拶をする、などといったささいなコミュニケーションで日常に変化がありました。社会や人とのつながりの大切さを痛感したことは、学生に向けたローカルアプリ「Splannt(スプラント)」開発するきっかけになりました。

※現在はサービスの提供を停止しています

創業時に工夫したこと、大変だったこと

足りないことだらけ、
でも実現したいビジョンはある

「Splannt(スプラント)」は友達や知り合いに好評で、企業で働く方々から事業にすることを勧められたのが起業のきっかけです。社名の「ブランチズム」とは「枝わかれ主義」のこと。枝分かれのように色々なサービスを展開していきたいという思いで名付けました。いざ動き出してみると、資金不足・経験不足・人脈不足は明らかでした。プロダクトは多く作ってきましたが、それをユーザーに届けてお金に変えることが難しいと感じました。そこで「私たちは若者のメンタルヘルス問題を解決したいです」と、自分たちのビジョンや想いを武器にしてあちこち回りました。結果、やりたいのは「人と人をつなぐこと」だと再認識し、「自分の方法で少しずつでもいいからやろう」と考えました。

現在の状況

アジャイル型の開発で
チーム力が向上

現在はスタートアップ企業向けのシステム開発をメインに行っています。お客様と一緒に設計するところから始まり、そのまま並走してアジャイル型で開発を進めています。自分たちもスタートアップであることと、これまでのプロダクト開発経験を活かし、とことんお客様とぶつかって改善を重ねることを心掛けています。それによってチームの技術力や経験値が向上し、プロダクトにも活かせているので良いバランスが保たれていると思います。時間やお金などスタートアップならではの制限も、よりプロダクトに磨きをかける糧になっていると考えています。また、システム開発以外にも、JR会津若松駅近くに「creative cafe REQUEST」というITカフェをオープンするなど、自分たちのビジョンを元に事業の幅を広げています。

創業してよかったこと・今後の目標

事業と学問、
多彩な経験を生かしていきたい

これまでを振り返ってみると、起業してから半年に1つは新しいサービスを出してきました。自分たちのビジョンと技術力を生かしてサービスを作る過程では、いろいろな課題をクリアしていく必要があります。それら1つひとつの経験が、次のサービスに生かされている実感がありますね。私たちの活動は「心の健康」や「みんなが楽しく生きていく」というところではすべて共通していると思います。今後、私は博士課程への進学を考えています。アカデミックな分野とプロダクトを関わらせて、その経験を事業にも生かしてみたいと考えています。

取材・撮影場所:会津大学先端ICTラボ(LICTiA)・会津大学研究棟

※記事の内容は取材当時のものです