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コマツ福島(株)は、郡山市に本社を置き建設機械全般の卸売販売・修理を福島県全域で行っております。情報産業とはまったく違った業種で「道路を作る」とか「ダムを作る」等のインフラ整備に必要とされる道具を販売・修理している会社です。そのようなな「マルチメディア」と無縁な当社が、94年3月より「とにかく触れ」のトップダウンでそれまで社内に1台も無かったパソコンの導入を開始致しました。当時は、まだ「パソコン」や「マルチメディア」「Windows」など一般的に知られておらず、社内からは「なんのために?」「効果は?」「こんな金があったら工具を買ってくれ!」など賛否両論どころか否定意見が大多数でした。しかし根気強くトップダウンで「ゲームでもいいから触れ」「とにかくキーボードに慣れろ」と説得しつづけ導入から1年後には、社員の70%が机の上にパソコンを置き利用するようになりました。ちょうど当社にとって「パソコン」が「何か難しいもの」から「身近な道具」へと変身していった頃でした。ここで今まで「とにかく触れ」で進めていたパソコンの導入を、目的、目標を持った計画にするべく、専門のコンサルティング会社にコンサルティングを依頼、将来のビジョン(情報化計画)作りに着手しました。95年8月に「情報化計画」が完成、「情報化計画」を実現するための全社的な情報武装運動「KICS(キックス)」(Komatsufukushima Information and Communication systems)をスタートさせました。この情報武装運動は「情報化計画」の中の何本かの大きな柱を順次展開、まず95年12月に、全社員1人1台のパソコンとそのすべてのパソコンをネットワークで接続、そしてこのネットワークをインターネットへも接続しました。時は「Windows95」「インターネット」「マルチメディア」で新聞・テレビは大騒ぎ。このころから社内情報武装運動は一気に加速しはじめました。
インターネットの利用そしてイントラネットの構築
96年2月にはインターネットのサーバーにホームページを開設。私共は導入当初から「インターネットを利用者として」「インターネットをうまく利用できる利用者になろう」と、決してインターネットをいち早く利用することを当社のアドバンテージとしたり新規事業としたりするのではなく、全社員で、地域の方々と一緒に考えながら利用していこうと考えておりました。ですから開設したホームページは当社の会社案内に留まらずたくさんの地域情報を提供していくエンターティメント型として、福島県内90市町村それぞれの観光情報、特産物を紹介したページや、郡山市のおいしい店200店を紹介したページとコンテンツの充実に努めております。また、昨年夏には県内高校生を対象に楽しくキャンプをしながらインターネットを学んでもらうという「インターネットキャンプ」を開催したりと独自のスタンスでインターネット関係の企画を展開をしております。また、社内でのインターネットの利用としてイントラネットを構築しております。社外向けホームページの開設と同時に社内専用サーバーにて社内向けホームページを開設、写真、絵、音楽等を使ったさまざまな社内情報を全社員で共有しております。たとえば、お客様に新車建設機械を販売した時に、下取をりした中古建設機械の写真や詳細情報を社内向けホームページに掲示。いままで写真でやり取りしていた中古車販売が大きくスピードアップしました。総務部門では社内規定や社外への配布文書ををホームページに掲載、いままで印刷したり、回覧していたものをすべて置き換えました。その他、各部署毎にビジュアルな社内掲示板として運用をしており、今では数百ページにものぼる社内情報がホームページ上で共有しております。
グループウェアの利用
イントラネット以外に社内における情報のやり取り・共有化にグループウェアを導入し、電子メールによる情報のやり取り、ワークフローによる社内回覧文書の電子化、稟議書の電子決済、社員間のスケジュール管理、施設予約の電子化など社内情報の電子化を進めております。また、グループウェアのメールをインターネットメールと接続、社外との情報交換にも利用しております。電子メールは、社内への浸透度が高く当社では最も公式な伝達手段となっています。最近では「HOME KICS家庭への情報武装運動推進」として、社員のパソコン1人2台体制(会社と家庭)を目指した購入補助プログラムを実施しております。これは全社員が各家庭にパソコンを購入し、各支店に開設したアクセスポイントへ、家庭から社内ネットワークへ接続しインターネットや社内グループウェアを利用するというものです。現在、全社員の10%が「HOME KICS」を利用、情報武装運動は新たな方向へ動き出しております。まさに、導入当初には考えられないところまで短期間で進んでしまった「情報武装化運動」ですが、急激過ぎたゆえの様々な問題もあります。その一つは、利用者である社員間のスキルに差が出てきたことです。これは利用者の情報化に対するモラルの差、利用技術習得の差などが要因であると思われます。今後は、将来の情報化ビジョンの周知徹底と、利用技術習得の底上げ、利用規定や利用ルール等を作成したり、社員の情報化に対する一層のスキルアップを図っていきたいと思っております。コマツ福島のKICS情報武装化運動は、やっと「ファーストステージ」を終了したところです。
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