[表紙へ]













































   まず、他のページへのリンクについてですが、見ている側を他のページに自動的に移行させるために用いられます。複数のページに分けて作られた文章情報を単純につなぐ働きの他に、他のサーバーやネットワークの先のページを設定することにより、ページ紹介という形での情報提供の働きも行なうことができます。これは、WWWにおいては、情報の拡張性という点で最も基本的で重要な機能ということができます。
 次に、文章の表示と、静止画の扱われ方について説明します。ページが画面上に開かれたとき、文章の他に既に写真やグラフィックスなどを見ることができます。ページが開くということは、接続したサーバーからHTML形式のTEXTデータが送られてきて、それを端末側のブラウザが変換して表示するということです。表示された文章の部分については、HTMLの命令語 を除いた部分が表示用の文字部分として、そのまま表示されます。また、現在のブラウザは静止画(JPEG、GIF形式など)を描画できるように作られているので、HTMLを表示形式に変換する際に、HTML中の静止画へのリンクから自動的にサーバーに要求しデータを送らせ、文章と同時に静止画が表示されます。また、ページを作成する際も、このことを前提にその構成が考えられているのが一般的です。
 次に、音声や動画像のデータファイル、さらにはその他のBinaryデータファイルの扱われ方について説明します。基本的にはこれらのリンクを起動することによって、サーバーから端末へのダウンロードが実行されます。ダウンロードされたデータファイルを、ブラウザとは別にインストールされているアプリケーションソフトで処理するというやり方で扱うことができるのです。
 その他に、スクリプトへのリンクがありますが、これについては、様々な使われ方があるので詳しくは説明しませんが、直接データを扱うのではなく、サーバーに必要な処理を実行させるためのものです。これによって、その時点での様々な条件によって情報を作成したり、情報をコントロールしたりすることができるのです。

5.
インターネットと
WWWの特徴

 ここでは、他の説明と重複しますが、インターネットとWWWのこれまでの急激な普及と今後の可能性を理解するために、その特徴についてまとめます。
a)
オープンなネットワーク
 まずいえることは、インターネットというネットワークが比較的簡単な仕組みによって構成されており、開かれたネットワークであるということです。
  また、接続する回線も一般の電話回線網を使うことができます。このことによって、それまでネットワーク同志の接続は難しいものだったのが、設定や設備の面でも容易につなぐことができるようになり、現在のような世界的なネットワークへと成長することができました。
b)
WWW
 WWWという仕組みの登場も見逃せません。WWWは、ページを基とする情報の受発信の仕組みですが、この方式が多くの人々に受け入れ易かったといえます。また、ページを構成するHTMLは、比較的単純で理解し易い記述言語によるTEXT文章で、扱い易いものでした。また、WWWブラウザと呼ばれるソフトが早い時期からグラフィックス=静止画に対応し、ページもカラフルで分かり易く、またその操作もコンピュータになれていない人までもが楽しめるものだったといえます。ページを作る側も楽しめるし、見る側も楽しめるということが、一番のインターネットの特徴かもしれません。
c)
プロバイダ
 次に、インターネット専門の回線サービスプロバイダの登場があります。これにより、一般の人でも手持ちのコンピュータで比較的安価な費用でサービスを受けられるようになりました。また、特に海外への接続でも、使う側は難しい操作無しで接続することができます。
d)
検索サービス
 さらに、WWWにおいての検索サービスの充実も揚げられます。世界中の情報の中から、自分の必要とする情報のページを短時間で容易に見つけ出すことができます。
e)
マルチメディアデータ
 マルチメディアデータと呼ばれるデータの多くがインターネット上で扱うことができます。WWWブラウザ自身が処理できるということではありませんが、ブラウザをオペレートに用いて、検索やダウンロードが容易に行なえます。
f)
巨大なネットワーク
 インターネットやWWWの元々の素性によるものではありませんが、現時点で最も巨大なネットワークであり、さらに今でも爆発的に拡大しているのですが、その中に既に膨大な情報量を持ち、また世界中の多くの人々が愛用しているという現実が、その特徴であり、そのパワーの源ともなっています。
g)
情報メディア
 その規模やその使われ方からも、インターネットは既に一つの情報メディアの域に達しています。それも世界を一つにした情報メディアです。更に今後は情報基盤として扱われる可能性さえもあります。
 
次頁へ
前頁へ - 9 -