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Multimedia Report No.1
インターネットWWWの世界。  最近、様々な情報メディアにおいて、一頃もてはやされた"マルチメディア"に代わり、"インターネット"という言葉が賑わせています。ここ"会津大学マルチメディアセンター"においても、訪れる皆さま方の関心が日増しに強くなって来ているように感じられます。
 一絡げに"インターネット"といわれていますが、実際には、様々な機能や側面があります。その中でも"WWW"の部分が大きくクローズアップされ、インターネット=WWWとして受け止められているようです。
 そこで、今回は特にインターネットの機能の中で近い将来のコミュニケーションや商品の取引システムなどを一新してしまいそうな勢いのある"WWW"について、その概要と期待されているその可能性について簡単にレポート致します。


1.
インターネットの
ネットワーク

 インターネットが、現在のような世界的規模のコンピュータネットワークに成長したのには、WWWと呼ばれる新しいネットワーク上の情報管理の仕組みと、通信回線を契約者に提供するサービスプロバイダの登場によります。サービスプロバイダの登場は、利用者側での新たな回線の確保や、接続の複雑さを解消しています。現在、一般の利用者は、アナログ回線やデジタル回線(INS64など)、PHS回線など一般の電話回線網を使うことができます。
 これらにより、それまでの企業内の閉ざされたネットワークや、個人のコンピュータを手軽に接続することができるようになり、急速に広がりました。そのため、インターネットは、ネットワークをつなぐ第二の開かれたネットワークともいわれます。開かれているために、基本的には誰でもが自由に接続することが可能で、世界中から最新の情報を検索、閲覧、収集、あるいはコミュニケートすることができます。セキュリティ上の問題を除けば、世界中を一つにつなぐ初めての広大なネットワークの登場といえます。

2.
インターネットで
扱える情報

 インターネットというネットワークで扱うことのできる情報をそのデータの種類で分けると次のようになります。

・文章データ(テキスト)
・静止画データ(グラフィックス、写真)
・音声データ
・動画像データ(映像、CG)
・その他のBinaryデータ

 つまり、一つの情報の固まりとしてファイル化されているものであれば、
基本的にどのようなものでも扱うことができます。
 少し音声データと動画像データについて説明しますと、電話による会話やラジオ放送、テレビジョン 放送などのように、連続的に一方向あるいは同時に双方向に通過する流体そのもののようなデータは、少なくとも現在では扱うことができませんが、これらを一度、カセットテープや、ビデオテープなどに納めるようにファイル化して一方向からの送信のやりとり(交信)にしてしまえば、扱うことができるということです。

3.
WWW
(World Wide Web)
 インターネットとは、そのネットワーク自体やそれらを成り立たせている仕組みのことをいいます。また、一般にインターネットと呼ばれていて、ホームページを開いたり閲覧できるのは、その中のWWWという機能によります。
 WWW(World Wide Web)とは、インターネット上の情報をHTML形式で閲覧できるようにした情報管理の仕組みのことです。実際にそのページを記述しているのは、HTML(Hyper Text Markup Language)という記述言語で、TEXT形式の文章ファイルです。ブラウザと呼ばれるソフトが、HTMLファイルを表示形式に変換して画面に表示しユーザーの操作を受け付けます。WWWは、広義ではインターネットをHTMLによって閲覧できる仕組み全体を指しますが、狭義ではサーバー側の管理にあたります。これに対して、ブラウザは閲覧している端末側のものです。インターネットでいうページとは、端末の画面に表示される表示そのもので、本のページの様なものなのでこう呼ばれています。端末にページを表示させるためにサーバーと端末の間でやりとりされる基本的なファイルがHTMLファイルです。

4.
HTMLとリンク
 前述したようにWWWは、HTMLによるページを基したネットワークの閲覧や検索の仕組みです。そのため、基本的にブラウザは"ページ"を表示することをその主な役割としています。ここでは、WWW上での情報=データのやりとりの基となるHTMLとその中のリンクについて簡単に説明します。
 HTMLは、文章と命令語を含んだ形のTEXT文章です。命令語は、表示を整えるためのものと、他のデータファイルの在りかとその名前を指し示すリンクのためのものとに分けることができます。さらに、そのリンクにも、他のページへ移行するためのものと、文章以外のデータを扱うために用いられるものと、スクリプトと呼ばれる実行命令を起動するためのものとがあります。リンクは、表示されたページ上ではそれを起動するための文字や図で表され、文字の色が変えられていたり、枠線で囲まれていたりして、見て分かり易いように表示されています。
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